今回も、高校時代の出来事を紹介します。
私の高校では、4月にクラス対抗のバレーボール大会がありました。
ただ、私の高校には男子のバレーボール部はありませんでしたので、もっぱら、体育の授業で習う程度でした。そのためこの日は、中学生時代の経験者である元バレーボール部の人の独壇場でした。
私はバレーボールは体育でしか経験がなく、背も高くなかったのですが、3年生の時は、元バスケットボール部&体操部でクラス一のジャンプ力を誇っていたものですから、第二エース(裏エース?)に抜擢されてしまいました。
私のクラスのエースは、長身でハンサムの元バレーボール部のW君でした。
長身から繰り出す矢のような力強いスパイクが決まるたびに、黄色い歓声が体育館中に響き渡っていました。
一方、私は元体操部でジャンプ力こそW君と同じ80cm超えを記録していましたが、元バスケットボール部でもあったため、ジャンプをしても、バスケットボールの癖で、その場に垂直に飛んでしまいます。
(バレーボール選手は前に飛ぶことで威力のあるスパイクを打つことができます)
それでも、スパイクの打点が高いので、ボールは相手のブロックの上を飛んでいくのですが、ボールに勢いがないものですから、いつも「ポコン!」という情けない音とともに、力のないボールが相手コートに飛んでいきます。
そのため、矢のようなスパイクを想像していた観客(生徒)たちは、一瞬あっけにとられます。
それでも、ボールは相手コートのだれもいないところに落ちるものですから、黄色い歓声こそありませんが、順調に点を重ねていき、とうとう優勝してしまいました。