またまた、中学時代の出来事を紹介します。
私の学校で体育館のコートを使う部活動には、男子のバスケットボール部と女子のバレーボール部がありました。
私が3年生の頃は、どちらも地区では向かうところ敵なしの部活動でしたので、お互いにコートの真ん中をカーテン状のネットを張って使っていました。
それでも、ネットの上を超えてバレーボールが飛んでくることがあるものですから、我々バスケット部員たちは、バレーボールのサーブをするように飛んできたボールを思いっきり打って返していました。
ある時、ネットを超えてバレーボールが飛んできたものですから、いつものようにサーブを打つようにボールを返すと、なんということでしょうか。
私の打ったボールがバレーボールをしていた女子生徒の額のあたりを直撃してしまいました。
その生徒はすぐさま頭を抱えてうずくまってしまったものですから、私は「やばい!」と思って、女子生徒に駆け寄り、肩に手をやって「だいじょうぶ!?」と声をかけました。
するとその女子生徒はびっくりしたのか、顔を覆ったまま動きません。
私は、心配してしばらく横に座っていると、「大丈夫です」と小さな声が返ってきたものですから、安心してバスケットボールのコートへと返っていくのでした。
その日以来、バレーボールが飛んできても、サーブをすることなくネットの横からボールを返すようになりました。
後日、バレーボール部の同級生に大丈夫だったか聞いたところ、ボールが当たった女子生徒は2年生の部員で、ボールが直撃してびっくりしたものの、特に痛みがあったわけでもなく、大丈夫だったそうです。
それよりも、その女子生徒のあこがれの先輩が私だったものですから、いきなり駆け寄って来て「大丈夫!?」と声をかけてきたものですから、恥ずかしくて顔を覆ったまま動けなかったということでした。
まあ、なんというか、青春の1ページを飾るような出来事になってしまいました。
(決して私がモテていたわけではなくて、たまたま偶然の出来事でした)