先日、1970年代のテレビ事情をお話しましたが、今回は音楽事情について紹介します。
テレビの前にカセットテープレコーダーを置いて音楽を録音して楽しむ
当時はパソコンはおろか、CDやVHSのビデオテープなどもない時代でした。そのため、音楽を録音して聴く時は、カセットテープに録音するのですが、ステレオやラジカセで流れるラジオ放送を付属のカセットテープレコーダーで録音するか、テレビのスピーカーの前にラジカセを置いて録音する必要がありました。
特にテレビの音楽番組の場合は、茶の間にあるテレビから録音するものですから、周りの雑音が入らないよう、静かにして録音していました。それでも、途中で家族が部屋に入ってくると、ドアを開ける音や話し声まで録音されてしまって、失敗することもしばしばでした。
木製の大きな箱に入ったステレオが一家に一台鎮座
テレビと同様、音楽も、円盤型のレコードが主流でして、新曲が発表されるとSP盤、アルバムが発表されるとLP盤のレコードが飛ぶように売れていました。
ただ、私の町にはレコード店がなかったですし、いつもお小遣いで買うこともできなかったので、もっぱら、テレビで音楽番組を見ながら聴くか、ラジオに流れる曲を聴くことしかできませんでした。
ビートルズの曲を初めて知る
当時は、日本の歌謡曲を好んで聞いていましたので、洋楽を聴く機会はあまりなかったのですが、ある時、ラジオを聴いていると、今まで聞いたこともないメロディが流れていることに気がつきました。途中からしか聞けなかったので、何の曲か分かりませんでしたが、なぜかこの曲のメロディはいつまでも耳に残ってしまい、ずっと気になっていました。
その後、高校生になって、ビートルズの「ハロー・グッバイ」という曲だということが分かってからは、ビートルズの大ファンになり、LP盤のレコードを買っては何度も聴くことになりました。