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通学中でのラブラブな思い出
普段、K子さんはバス通学でしたが、3年生の1、2月は大学の受験勉強に集中するため、自宅で学習する人が多くいました。
それでも私は、二次試験に必要な科目の補修も兼ねて、学校の生物実験室で勉強をしていました。一方、K子さんも、他の事情で学校の教室で勉強をしていたのですが、その時は、バス通学ではなく、お兄さんの車で学校の近くまで送ってもらっていたようでした。
高校を卒業して知ったのですが、K子さんは、私が自転車で学校へ向かう途中、車で追い越して行くようでして、いつもお兄さんにクラクションを鳴らしてもらっていたそうです。私は、いつも峠超えの道を必死にペダルを漕いでいるものですから、全然気が付きませんでした。
そんなこんなで、私が自転車に乗って学校へ向かって走っていると、前方には、車を降りて学校へ向かって歩いているK子さんがいます。ほどなく追いつくと、「おはよう!」のあいさつの後、私は自転車から降りると、学校の校門まで500mほどの距離を二人並んでゆっくりと歩いていきます。そして校門を入ると同時に、K子さんは「先に行くね!」と言って、小走りで校舎へと向かって行きます。
この間、どんなことを話しながら二人で歩いていたのか覚えていませんが、毎日10分間ほど、甘酸っぱいラブラブな青春の1ページを刻んでいくのでした。
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