季節外れではありますが、高校時代のK子さんネタを一つ紹介します。
クリスマスプレゼントを買う!
年末も押し迫った12月のこと。私は受験生でありながら、K子さんへ渡すクリスマスプレゼントを買うため、隣町のファンシーグッズのお店の中にいました。
この日は日曜日とあって、大勢の若者がお店に群がっている中、野郎一人がプレゼントを物色しているものですから、変な目で見られていたかもしれません。
でも、そんなことはお構いなしです。
K子さんへ渡すプレゼントをワクワクしながら選んでいるのでした。
色々と物色した結果、オルゴール付きの小物入れを買って帰りましたが、次の日曜日にK子さんの家に行って渡そうと、ひそかに考えていました。
誰もいないK子さんの家でデート?
この年のクリスマスは平日だったものですから、金曜日にK子さんへ「次の日曜日に渡したいものがあるので家に行ってもいいか」聞いてみると、OKが出たものですから、日曜日の午後、意気揚々と自転車を漕いでK子さんの家へと向かいます。
距離にして6kmほどですが、山越えをするものですから、30分近くかかりました。
それでも冬場なものですから、ちょうど体が温まった頃、待ち合わせ場所のバス停に到着しました。
しばらくすると、10m程先の角からチェック柄のセーターを着たK子さんが現れまして、ニコニコしながら私に近づいてきます。
私は、自転車を押しながら二人仲良く並んで歩いていくと、1分もしないうちにK子さんの家についてしまいました。
K子さんの家は、結構広い敷地に庭を挟んで木造二階建ての母屋と1階が倉庫か車庫になっている二階建ての鉄筋の新しい家が建っていました。
K子さんの部屋は鉄筋の二階の6畳間の一室で、比較的シンプルな感じに整理整頓された部屋でして、私は案内されるまま、中へと入っていくのでした。
ただ、この時は、ちょうど家族の人が出かけていた時間帯だったものですから、勝手に上がり込んでしまって良かったのかなとも思いましたが、親には私が来ることを伝えているとのこと。
なので、私は少し安心して、二人でちょっとだけおしゃれなテーブルをはさんで、プレゼントを渡したり、色々な話をしたりしていました。
K子さんのお父さんが現る!
そして、1時間ほど過ぎた頃です。
母屋の玄関のドアがガラガラと開いたかと思うと、男性の声が下の方から聞こえてきました。
K子さんは「あっ!おとうさんだ!」と言って1階へ降りていきます。
私は、親の了解があったとはいえ、留守中に上がり込んでいるものですから、なんだかソワソワしてしまって落ち着かない気持ちになってきました。
ほどなく、K子さんが部屋へ戻ってきましたが、やはり落ち着かない気持ちは変わりません。
私は、「そろそろ帰ろうかな」と言って、二人でK子さんの部屋から階段を下りて1階へと向かうのでした。
玄関前まで来ると、ニコニコ顔のK子さんのお父さんが居たものですから、丁重にお辞儀をして、二人で家を後にしました。
その後K子さんとはバス停まで一緒に歩いていき、学校でまた会おうと言って分かれたのでした。
後日談なんですが、私は、娘が彼氏を連れてくると父親は機嫌が悪くなると思っていたのですが、K子さんのお父さんは逆でして、かっこいい(?)彼氏を連れてきたと言って喜んでいたそうです。
もう少し、きちんとしたあいさつをしておけばよかったかなと、後悔しました。
オルゴール付きの小物入れです。
母の日のプレゼントにいかがでしょうか。