轍(わだち)

これまでの足跡や日々の感じたことを紹介していきます

継母の実家で恐怖体験?

父の再婚

小学校の2年生の正月、父が再婚して新しい義母が我が家にやってきました。T教では結婚も修行のうちと言われていましたので、義母も信者で、しかも再婚でした。

私は、実の母親の顔も覚えていなく、当時はまだ8歳でしたので、特に反発することもなく、すんなりと義母を受け入れていたようでしたが、姉は大変だったみたいです。

 

義母の実家へ旅行に行く

小学生3年生の夏休み、T教の3泊4日にわたる夏の辛い修行が終わると、その足で義母の実家へみんなで行くことになっていました。義母の実家と私の家の中間地点にT教の総本山があったため、帰省するのにちょうどよかったようです。

 

父の運転でその日の夜に義母の実家に着きますと、私の町よりさらに田舎でして、街灯もなく辺りは真っ暗でした。それでも、家の中へ入ると、叔母の大歓迎を受けました。

 

宇宙戦争が勃発?

早速、用意していた晩ご飯をみんなで食べることになり、家族みんなで居間へ入ると、テレビがついていました。

ドラマか映画かは忘れましたが、「宇宙戦争」が放映されていて、タコのような宇宙人が外国の町を破壊しているシーンが映し出されていました。

当然、フィクションのはずなのですが、当時、外国で今、実際に起こっている出来事だと錯覚したのか、子供ながらに恐怖を覚えながら見ていた記憶があります。

 

初めての金縛りに遭遇するも修行のおかげで悪霊退散?

食事も終わり、昔懐かしい五右衛門風呂にも入ったので、そろそろ寝る時間がやってきました。

しかし、「宇宙戦争」が強烈な印象だったせいなのか、初めての義母の実家で慣れない環境のせいだったのかは分かりませんが、その日の夜は、なかなか寝付けずにいました。

 

そして、やっとのことでウトウトしかけたその時です。私の頭の上から見たこともないお婆さんの顔が現れてきたかと思うと、いきなり全身を押さえつけてくるではありませんか。

私は、突然の出来事にびっくりして大声を上げようとするのですが、声がでません。上体を起こそうとしても、強い力で押さえつけられているため、身動きすることもできません。

そうなんです。初めて金縛りにあってしまったのです。

 

パニック状態のまま、しばらくジタバタしていると、フッと頭の中にT教の「祈りの言葉」が湧いてきたものですから、心の中で必死に「祈りの言葉」を何度も唱えてしまいました。

すると、まあ、なんということでしょうか。

さっきまで押さえつけていたお婆さんが消え、体も軽くなって自由が利くようになり、起き上がることができました。

今のはいったい何だったんだろうと思いながらも怖いので、布団をかぶって目をつぶっていると、ほどなく、寝入ってしまいました。

 

翌朝、昨夜の出来事を両親に報告すると、普段はあまりしゃべらない父ですが、この時ばかりはニコニコして、「それは金縛りというものだ。このT教の教えは金縛りにも効果があるから、みんなも「祈りの言葉」をしっかり唱えるように!」と言うではないですか。

隣に座る姉からの冷たい視線を感じながら、子供ながらに、言わなければよかったと思うのでした。

 

おまけ

余談ですが、その後も20代のころまでは、誰かに押さえつけられるような金縛りに会っていましたが、不思議と「祈りの言葉」を唱えると、金縛りから解放されていました。

当時も信心深くない二世信者ではありましたが、T教の「祈りの言葉」は、金縛りを撃退する不思議な効果があるということだけは、身をもって体験し、感じていました。