いよいよ最終章(?)です。
【前回の記事はこちら>>>別れの手紙を書く】
9月下旬のとある日の夕方のことです。私が予備校から帰ってくると、2階へ上がる階段の前に紙袋が置いてあるのを見つけました。
すぐに大家さんに呼び止められまして、昼間に女の子がやってきて私に渡してほしいと言って紙袋を置いて行ったと言われました。
私はすぐにK子さんからだと思いまして、紙袋を持って2階の部屋へと上がって行きました。
部屋に入って中を開けてみると、そこには、達筆な字で「○○君へ」と表紙に書かれた封筒と小さな紙包みがありました。
早速、封筒を開けると、私宛の手紙が入っており、小さな紙包みにはペアのネックレスの片方が寂しく入っていました。
K子さんは私が受験生なものですから、ずっと自分が受験勉強の邪魔をしているのではないかと思っていて気にしていたようで、謝罪とお別れの言葉が書かれていました。
また、ネックレスは、3月に私の二次試験の発表の前に買っていたもので、渡しそびれたままずっと持っていたとのことでした。
手紙を読みながら、私は胸が締め付けられ、涙が止まらなくなってしまいました。
さらに、ラジオからは、当時、流行っていたシカゴの「素直になれなくて」が流れて来るものですから、いたたまれなくなって、そのまま布団をかぶったまま、ひれ伏してしまうのでした。
結局、お互い、気持ちがすれ違いのまま、終焉を迎えてしまいました。いまでも、懐メロでシカゴの「素直になれなくて」を聞くと、当時の辛く悲しい思いが湧いてきて、涙が出そうになります。
とりあえず、K子さんネタのおしまいです。