轍(わだち)

これまでの足跡や日々の感じたことを紹介していきます

夜の街を車で爆走するも二人の間には冷たい空気が流れる

続きです。

【前回の記事はこちら>>>その後のデートも友達同伴?

 

夜市の後、お互い、電話連絡をすることもためらうようになり、そのまま夏休みに突入してしまいました。

私は、勉強に専念するため、実家に帰らず下宿先にいました。

K子さんのことは気になっていましたが、それでも連絡をしないというか、連絡するのが怖くなってしまい、とうとう1か月近く経ってしまいました。

 

そして夏休みが終わろうとする8月下旬、高校時代の友達で大学生のT君から「今からドライブに行こう。K子さんも誘っているので8時に迎えに行く。」との電話がありました。

一瞬、戸惑ってしまいましたが、有無を言わせず電話が切れたので、しかたなくドライブに行くことにしました。

 

そして、玄関前で待っていると、「ブォン!ブォン!」と、けたたましいエンジン音が近づいてきて、私の目の前に黒のセダンが停まりました。

運転席からT君が下りてきて、私に後部座席に乗るように促してきます。

私は、あいさつもそこそこに、車のドアを開けて乗り込もうとすると、なんと、そこにはK子さんが座っていました。

 

そうなんです。

前の席には高校時代の同級生のT君とS君、後ろにはK子さんとO子さんが乗っていまして、私が座る席の隣にはK子さんが、バツが悪そうに下を向いて座っていました。

 

それからほぼ1時間の間、街中や山道など、爆走しながら、車も右へ左へ揺れながら走って行きます。

私とK子さんとは会話をすることもなく、それでも、車が揺れるたびに、申し訳なさそうにK子さんの太ももが私の太ももに当たっていたことを覚えています。

夜の街を爆走する車

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